B6 1600cc用のヘッド その2
ヘッドを追加工してます 2004.11.13〜

B6の1720ccヴァージョンの腰下から慣らし中に打音が出てしまいました
このままでは長期不動なロドスタとなってしまいます
ロドスタで通勤出来ないと気持ちも沈みがちになるものですから
我が実験室にある部品をかき集めてなんとか1600ccのエンジンをでっち上げることにしました
1600cc用のヘッドも再び出番が回ってきたわけです

最初は通勤最優先仕様の無難なモノにしようと考えていましたが....
心の中の小悪魔がまたまた囁いたのでした

色々と小細工を凝らしちゃってます

圧縮比を上げるためにB6ノーマルMTピストンの上面を0.7mm削りました
いらない腰下にセットして平面サンダーでえいやー!です

このピストンと0.4mmのメタルガスケット そして1.8mm面件のヘッドで圧縮比は計算上約12となりました
ヘッドがピストンに近づくのでバルブリセスもちょこっと拡大してあります


フリクションを減らす目的でピストン側面を砥石で削ってみました
この加工は以前に軽めにしてあったのですが その時の削り目がちゃんと残っていました
そんなわけでここはシリンダーと強く接触した形跡が無かったので大丈夫....かな と
これを称して仮想コスワースピストンと言っています



ノッキングを避ける為のシリンダーヘッドの熱対策

エキゾースト側に水穴を追加&リューターで溝を掘ってつなげました
ノッキングを回避してトルクがぐいっと出る点火時期を狙うためです
これで熱の分布が均等になってくれることを祈っています


吸気の流速upするためのDポートにチャレンジ

水ボンド(エポキシ接着剤 ¥500)を塗りました
剥がれてこないようにと念を込めました


ちょっと狭くしすぎた感もありますので滑らかにきゅーっとD形状で絞っていくようにここから削っていきます
吸気の流速を上げてタンブルエモーションがぐるぐる回ることを期待しています

ちゃけ君の日記にメモってあったサイトを参考にさせていただきました
読んでいたらですね 自分で作ってみたくなっちゃったんですよ〜

参考にさせていただいたサイトです
サトゥルノ乗りのShin-Gさんのサイト
 エアフローベンチを自作されています
Shin-G's Notebook
エアフローベンチの検討メモ
MototuneUSA Motorcycle Performance Roadracing Superbikes & Wild Girls
 D形状のインテークポートの作り方

上記英文サイトの和訳はこちらで→Excite ウェブページ翻訳
http://www.mototuneusa.com/
High Velocity Intake Porting

http://www.excite.co.jp/world/english/web/

埋めてみるとB6ヘッドのポートって形状が素直ではないってことがよっく分かりました
正直に言えば穴明きとの恐怖と戦いながらも思いっきりで形状修正しています


コンロッドメタルへのオイル供給量upを狙います

クランクメタルキャップとブロック側にオイルの通路を掘り込みました
電動ドリル&チタンコートの超硬バーで削れるものですね
メタルには3mm穴を2箇所追加してあります もちろん純正メタルです

コンロッドのメタルにオイルをぐんぐんと供給して温度を下げ油膜切れの不安を無くします


こんな感じで作っています 今週末(11月27.28日)に載せる予定でいます

2004.12.7 追記 R−Junkieの掲示板より結果報告を抜粋しました

【タイトル】HLAの音
【 名前 】鈴木”角”
【 日付 】2004/11/28 21:46:03
B6(1600cc)の載せ換え 本日の21時に終わりました
エンジン始動 HLAのOHをしてオイルを抜いてしまったのでカムとHLAの打音が凄いです
オイルがちゃんと入ってくれれば徐々に音は小さくなっていくのですがこんな夜にエンジン回しておくわけにもいかないので
本日の作業はここまでとなりました

ちゃんと走り出すのは来週末となりそうです

【タイトル】B6 新たなる胎動
【 名前 】鈴木”角”
【 日付 】2004/11/30 21:35:45
猛(たける)くん B6の1600ccヴァージョンの載せ換えが終わり本日より通勤を始めました
まだHLAのオイルが充填されきってないのでカラカラ音が出ていますがなかなか良い感触を得ています
3000〜4000回転の間で脳みそがとろけそうになるぐらいにクリーミーな気持ち良さが出ています
ロドスタが軽量化されたかのような軽快さ 自分でもびっくりしました
今回もIN&EXは248度カムですが圧縮比は12に設定してみました
ノッキングとの戦いは熾烈になるとは思ったのですが これも点火と燃料のセットアップの勉強のためです
インテークポートも水ボンドで埋めてD形状にトライしちゃいました

ガッツがあってぐいぐいくる感じになるのかなと思っていましたが今のところは軽く踏んでも
するするするっと5000回転辺りまで回転が上昇する軽い感触を持ったエンジンって印象になりました

これは気持ちがいいです 帰宅中 顔がにやけっぱなしでした
このエンジンがバイバイしちゃったらしばらくは再起不能になりそうですから
トラブルが起こらないことを切に願っています

【タイトル】追記
【 名前 】鈴木”角”
【 日付 】2004/11/30 23:28:54

そわそわと耐え切れず散歩に出かけてきてしまいました ロドスタに乗って
今度のエンジン 5000回転からは軽さを伴ってシャープに回ってゆきます
これはセットアップが楽しみになってきました

そうそう オチになりそうな気配も発見
オイルがちょっと減りっぽな感じ 杞憂なら良いのですが
バルブステムシールを再使用したのがいけなかったのかしら

【タイトル】レポート
【 名前 】鈴木”角”
【 日付 】2004/12/02 00:30:32
試走3日目の報告です ポート断面積の減少によるトルクの痩せはないと体感センサーは判断しました
また 圧縮比約12のエンジンですが目立つようなノッキングも発生することなく圧縮比約11の時と
同じような数値の点火時期で走行可能でした
これは きゅーっとなった混合気がずばっと燃焼室にはいることによって
混合気の均一化&タンブルがぐるぐる回っていい感じで燃えてくれているようです
ばん!と張ったトルク感は出てはいませんがロドスタがいままで以上(1.7Lの時のフィールも含め)に
軽くなったような感じが出ています
点火時期を少しづつ進めていくことによって速さ感も出てきていますので今まで以上の面白さを感じ取っています
 
でも.....水ボンドは剥がれます(TヘT) 粘着力だけでついているので当然なんですが....
ポート下側 曲りの途中部分からポート出口(燃焼室側)にかけて欠落したポートがいくつかありました
帰宅途中で3度ほど3気筒状態っぽくなった時がありまして とれた水ボンドのかけらをバルブが噛んで圧縮不良を起こしたのでしょう
しばらくはインプレッサのようにドコドコってなってトルクが激減しましたが
走っているうちに元の4発の滑らかなフィールに戻りました(^o^)
バルブが曲ったのかも!? って半べそかきそうになったことはここだけの話です

オイルポンプのリリーフバルブが何故か軟弱になったようで6000回転以上回すと油圧が1キロ台まで低下してしまうため
それ以上の高回転キープでの走行は出来ていませんが そこまででも力強さをともなった加速と歯切れの良いエキゾーストとなっています
今のところはDポートによる恩恵は多々あり!って感じています
唯一の問題は”剥がれ”....高価な強力エポキシ接着剤でもガソリンですこしづつ溶けてきてしまうとのこと
金属板 またはガソリンに強い樹脂の削ったヤツをはめ込めたら良いのですが 固定方法が難しそうです

高回転での油圧低下を直し(リリーフスプリングのイニシャルアップ!?)
点火時期と燃調のセットアップが終わったら恒例の○ハモータースでパワーチェックを予定しています
その時まで水ボンドが根性で耐えていてほしいです 

【タイトル】油圧問題
【 名前 】鈴木”角”
【 日付 】2004/12/02 23:12:10
7000回転以上で油圧が低下します
やっぱりリリーフバルブの辺りが怪しいっぽいです
冷間始動時のアイドルでも3キロまでしか上がらず走り出しても4キロです 普通なら6キロまで上昇しますから変です
リリーフバルブがかじって動きが渋くなっているのかと?
とりあえずは車載状態でオイルパンをはぐってワッシャーでイニシャルアップしてみます

【タイトル】急がば回せ!
【 名前 】鈴木”角”
【 日付 】2004/12/04 01:57:13
今晩分かったこと....車載状態でエンジンからオイルパンは剥がせません....

エンジンクレーンで高く吊り上げてもフロントメンバーが邪魔でオイルパンが抜けてきません
30秒間の熟考の末 エンジンをおろすことにしました
あちこちボルトを緩めて後はまた世が明けてからってことになりました

そして今 冷静に考えてみたらフロントメンバーを車体から外したほうが早かったかも と

【タイトル】予想通り?
【 名前 】鈴木”角”
【 日付 】2004/12/04 13:34:21

油圧のリリーフバルブスプリング へたってました 1mmくらい....
組むときに確認はしたんですよ 固着していないことは
でもこのスプリングがへたるとは想像していなかったので自由長はノーチェックでした
雨が強く降って来たので今日の作業はここでストップ エンジンルームにエンジン収めるとこまでとなりました

そうそう3mmのイニシャルアップしてみました それでもNB2よりはリリーフ圧は低いので大丈夫かな と

【タイトル】結局のところ
【 名前 】鈴木”角”
【 日付 】2004/12/05 22:14:05
油圧低下の原因は10万キロ?走行につきあったオイルポンプの寿命っぽいです
3mm分のワッシャーをかませて油圧のリリーフバルブスプリングのイニシャルを上げて7000回転までは4キロをキープとなりました
そこから上の回転で3キロ辺りで油圧計の針がびくびく...ってします
オイルポンプユニットの皿ネジを緩められなくてトロコイドを交換しなかったことがこのような結果となったみたいです
このエンジンはおとなしく乗ってBPを弄り始めることとします

【タイトル】にやけてます
【 名前 】鈴木”角”
【 日付 】2004/12/06 21:23:27
今度のエンジンはフルーティ♪です
セットアップもちょこちょこってところですが乗っていて楽しいです
4000回転あたりまでは軽く軽くコロコロと
そこを超えるとぴしっとした硬質感と張りを持って回っていきます
点火時期は待ち乗りのアクセル開度10%辺りで42度 全開の5000回転オーバーで31度
これが大きく効いているようです
1600ccですから実質的な速度の乗りはそれなりなんですが
芳醇な感じに魂がとろけてます


無事に続く.....か?

2004.12.19 追記 エンジンを載せ替えて三週間 調子を崩し始めたようなのでヘッドを降ろしてみました

こんな症状が現れてきたんです
・アイドリングが800回転以下に下がってしまってブルブル...
・3000〜4000回転のトルクが体感出来るくらいに激減した...
・5000回転まで回すとHLAのジャーって音が耳につく...
・排気音にバリバリって音が混じって濁った煩い音になった...
・全開加速で煙がモクモク....
・7500回転を超えると純正の油圧計の針が1キロまで下がる...
・1時間の通勤で水が100cc程減る...
・オイルの劣化(黒濁化)が500kmで起きている...


開けてみて分かったことは.......
・ピストントップがヘッドと当たっていた(四気筒全て)
・シリンダー間で燃焼ガスが吹き抜けていた


ピストントップ きれいにアルミの地が出てしまっています
ヘッド側の接触部分も僅かに凹んでいました
スキッシュ部分は0.3mmの隙間だったのですが余裕度が足りなかったようです

圧縮比12は再利用(5回以上)メタルヘッドガスケット+カッパースプレーを吹き抜いたようです

つまり殆どの原因は 燃焼ガスが漏れてしまっていたから のようです

そうそう 他の部分では
 ピストンにノッキングで損傷した痕は無く
 ポートに貼った水ボンドもスロットル側のポート入り口から分岐後の曲り始めの辺りまではちゃんと残っていました
取れてしまったのは水ボンドが足りなくなって翌日貼り足したバルブに近い所の部分です


原因らしきものは判明したっぽいので対策を施します
ヘッド側のスキッシュ部分がピストンと当たらないように凹ませてみました
ヘッドガスケットを乗っけてリューターで削ります これで+0.3mmくらいの余裕が出来ました
これで圧縮比は減...ってなってしまいましたが現時点では仕方がありません

メタルヘッドガスケットもなかなか高価なブツですからおいそれとは購入出来なかったりするので再利用です
吹き抜けを起こしてしまったシリンダー間の部分 へたった凸ビードをマイナスドライバー+プラハンでこんこんと再生です
カッパースプレーを吹いて仕上げました


さらに純正油圧センサーのアース不良(純正はエンジンブロックにボディアースとなってます)が油圧指示不調を起こしているのかも?と
純正油圧センサーのネジ込み部分に配線を友締めしてヘッドのアース部分までひっぱってあげました


えいやー!の不調対策ですが これで組んで試走です

こんな感じになりました
・アイドルで顕著だったブルブル振動も収まった
・ブリッピングでの排気に混じる黒煙はかなり減った
・バリバリした音も無くなり がさつき感も気にならなくなった
・トルクもかなり戻り クルマが重たいような感じは消えた
・7500回転まで回しても油圧計の針が急降下せず4キロ台をキープ

ただ 以前の組んで1週間目に感じた芳醇、軽快、シャープな快感は薄くなってしまったようです
ピストンとヘッドの接触によるシリンダーの偏磨耗が悔やまれます


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